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平尾にある芭蕉の句碑

(平尾にある芭蕉の句碑)

芭蕉は細峠を越え、この平尾を抜けて龍門の瀧を訪れています。 ここにあの中国の龍門という地名があり、しかも李白の愛した瀧があると聞いて、どうしても芭蕉は瀧を訪れたかったに違いありません。 宣長も芭蕉と同じくこの瀧を訪れたかったのですが、道案内をしてくれた人に、遠いからと言われて断念しています。

龍門の滝にある句碑

(龍門の滝にある句碑)

この龍門の瀧の近くには、奈良時代に建てられた龍門寺の塔跡があります。 また、吉野川で衣を洗っている女性の足を見て、心奪われ空飛ぶ神通力を失い、墜落したという久米仙人が修行したという伝承も残っています。 これは、背後にそびえる龍門岳が神仙思想の仙境になぞらえていたからで、 そのことは、葛野王が『懐風藻』の中に残した「遊龍門山」という漢詩からも伺えます。

 瀧を見学した後、芭蕉は再びこの平尾に戻り泊まっています。それは宿屋でなく、親切な農夫に泊めてもらったのでした。 芭蕉は見知らぬ者でありながら、快くそして心暖かく迎えてくれた主人に感謝し、 農家の家に咲いていた桜を見て、そして同じ吉野が舞台である謡曲「二人静」のシテの所作を心に浮かべながら詠ったのが、

花の陰謡に似たる旅ねかな

ではないのでしょうか。

 このように、龍門の民は昔から旅人を心優しく迎えてきた伝統がありました。 「一度歩くと、再び神仙の里・龍門を歩いてみたくなる」そんな魅力を持った里が龍門の里です。

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