black.gif

1999年 (つながり175号より)

ball_metal.gif

吉野川を渡る

(輿に乗り吉野川を渡る風景)

 今回は「修験道の開祖 役小角の道」と題して、困窮する庶民の為難行苦行の末、金剛蔵王権現を感得した「役行者」を取り上げました。 近鉄六田駅横の広場に集まった参加者は、午前10時、各地からこの為に駆けつけてくれた修験者6人による法螺貝の合図を元に、参加者は出発しました。

 一行は柳の渡しで一旦止まり、一の行場であるここで行者さんを青年部員6人が輿に乗せ、 吉野川を渡るパフォーマンスを見てもらいました。次に参加者は六田から左曽・橋屋の一の坂を登り、長峰へと進みます。 ここは昔の地道が残り文字通り「行者街道」とも呼べる道で、春にもなると桜並木が実に見事な道だったといいます。

吉野神宮での法螺貝のライブ

(吉野神宮での法螺貝のライブ)

 そして、山道を歩くと思ったより早く「吉野神宮」に到着します。 ここでは、婦人部の皆さんの心のこもった「お茶の接待」に参加者は多いに疲れを癒しました。 又ここは昔「一の蔵王堂」のあった所として、郷土史家の桐井雅行先生に講演をしていただきました。 そしてここでは、法螺貝の音には様々な意味や合図があることを、先達を務めていただいた修験者の方々に実際に演奏をしていただきました。 そして黒門を越え、いよいよ吉野山の町中に入ってきます。まず銅鳥居の下をくぐり抜けることになります。ここは「発心門」といって、 俗世間と決別する門だといいます。そしていよいよ巨大な仁王門が見え始め、修験本山蔵王堂に到着することとなります。  ここで昼食と講演の後、趣向を凝らした「修験ラリー」の始まりです。

(桐井先生の講演)

(桐井先生の講演)

法螺貝がならない

(なかなか鳴らない法螺貝)

修験道の真言を聞く人々

(むずかしい真言は呪文のよう)

これは、参加者に簡単な修行を体験してもらおうという企画です。法螺貝が鳴るかどうかを試したり、 重い鉄下駄を履き5歩以上歩いたり、苦い霊芝を飲んだり、靴を脱いで青竹を歩いたり、氷の上に手を置いて辛抱したり、 難しい呪文のような真言を唱えたり、直感を試すそれぞれの行場には、長い行列が出来ました。

 又吉野山一帯には、役行者を本尊とする塔頭(東南院・喜蔵院・桜本坊・竹林院)があり、それぞれの行者様を見て、 スタンプを押していく「町中見て歩きギャラリー」も開催され、多くの参加者が様々な行者様を見て歩きました。 又東南院・宝の家・山本英輔さんの家では、修験と関わりのある写真展。ビジターセンターでは、役行者の一生や、 山上ケ岳での修行中に現れた様々な神々を切り絵で表した「田中道男展」がありました。

 又蔵王堂境内に設けた特設テントでは、ラリー参加者の記念品引渡しや、吉野の地場商品を販売するコーナーがあり、 同時に吉野の茶粥を参加者に食べてもらうブースでは長蛇の列が出来ました。

 

切り絵 役行者物語

(切り絵  役行者物語)

 そしていよいよ今回のクライマックスの時間が近づき、3時前参加者は蔵王堂前に、次々とつめかけました。 まず今回このイベントの為に、快く開放頂いた蔵王堂の田中利典師による、来年1300年大遠忌を迎える役行者と蔵王堂についてのお話に続き 戯曲「役行者伝説」が幕を開けました。

(戯曲 役行者伝説より)

戯曲 役行者伝説

 ストーリーは、いつも役行者の傍らの控える前鬼・後鬼と行者との出会いの第一幕。 そして苦しむ民衆を救うため山上ケ岳で修行し、ついに本尊の金剛蔵王権現を感得する第二幕の二部構成からなり、 参加者はこの青年部が演じる「目で見る歴史物語」を食い入るように見つめ、終了時には延々と拍手が続き、鳴り終わりませんでした。

 

戯曲 役行者伝説より

(戯曲 役行者伝説より)

 この瞬間録音作業から、厳しい厳冬の夜中で練習し続けたスタッフは本当に頑張った甲斐があったとつくづく感じました。

キャスト全員集合

キャスト全員集合

(キャスト全員集合)

(キャスト全員集合)

 

お問合せ

お見積り依頼

新着情報

  • 施工事例に新しい事例を追加しました。
  • ホームページをオープンしました。

プライバシーポリシー

Copyright 2012 Otani Ltd. All Rights Reserved.